よくかむことで頭がよくなる?
歯並びや咬み合せが悪い「不正咬合(ふせいこうごう)」と診断されたお口の中は、しっかりと咬むことが難しい状態です。
脳は「咬む」動きで活性化し、記憶力や集中力を高めます。
きちんと咬むことができないままだと、集中力しにくい状態で生活を続けることになってしまうかもしれません。
幼稚園児を対象とした比較研究によると、「よく噛む食事をしている児童は、そうでない児童よりも計算能力が高い」と示されています。※1
※1 船越正也・佐橋喜志夫/咀嚼と学習効果/歯科評論(1994)620:73-84
運動能力
力を入れるときには自然と歯を食いしばるものですが、不正咬合だと本来の力を出せず、運動能力の低下を招きやすくなります。
また一部の歯にだけ負荷がかかる状態が続くと、外傷性咬合(歯にかかる力が強すぎることで歯周組織の機能が損なわれる状態)のリスクもでてきます。
歯並びや咬み合せの矯正は、見た目だけでなく、しっかりと咬み、均等に歯を食いしばれるようになることも魅力。
歯並びや咬み合せを治すことは、脳の活性化や運動時の瞬発力など、本来持っている身体能力を最大限に引き出す方法のひとつといえます。
肥満防止にも
ほかにも、咬み合せが不安定だと、きちんと噛んで食事をすることができません。
食べ物を噛み砕けないので胃腸障害を起こしてしまったり、反対に柔らかいものばかり食べてしまうと咀嚼機能が低下してしまうこともあります。
きちんと咬んで食事をすることで脳が刺激され、食べすぎを防ぎ、脂肪の分解や代謝を促す効果も期待されています。
矯正予防始めませんか?
「よく咬む」生活を続けていると、脳機能の活性化だけでなく、唾液が分泌されて虫歯の予防になったり、お口の筋肉が鍛えられて顔立ちもよくなります。さらに、骨の成長を助け歯並びにも好影響を与えます。
当院では、幼いうちからお口の中を拝見させていただき、矯正治療ではなく非抜歯咬合誘導(予防矯正)をご提案しています。
永久歯が生え揃う時期になると、ワイヤーを使った大人と同じ矯正がメインになります。
その段階になると歯を削ったり、小臼歯を上下左右4本抜歯しないと歯並びを整えることができないケースも増えてきます。
しかし幼いうちであれば、永久歯が出てくるあごのスペースを確保する矯正法で、永久歯をできるだけ抜かず、歯を削らずに歯並びを整えることができる確率が高くなります。
非抜歯矯正を希望される保護者の皆様へ
永久歯が生えはじめた段階で、一度お口の中を拝見させていただければ、お子様にもできるだけ負担のかからない方法で、矯正が始められます。
すぐに矯正する必要がなければ経過を観察しながら、矯正タイミングをご相談できればと思います。
当院の小児矯正歯科について