今の時代のお子さんは、とてもゲームが好きですね。一家に一台ではなく、子ども一人に対し一台といった家庭も多く、お友達と遊ぶときも、それぞれのゲームを持ち寄って対戦をしている様子をよく見かけます。これほどゲームばかりしていると、親御さんは視力が悪くなるのでは、と心配になることでしょう。実は、ゲームは視力だけでなく、歯並びにも影響することがあるのです。

 

ゲームに熱中していると、姿勢が悪くなる

お子さんがゲームをしているときの姿勢はどのようになっているでしょうか。授業中のように、背筋をピンと伸ばしてゲームしているでしょうか。残念ながら、そのような良い姿勢でゲームをしているお子さんは、まずいないでしょう。ほとんどの場合、背中が丸くなり、顎を突き出してお口がぽかんと開いているのではないでしょうか。また足は床につかず、ぶらぶらさせているものと推測できます。

この姿勢が、実は歯並びや噛み合わせに深く関係するのです。まず、人の頭部は体の中で最も重く、肩や首の筋肉で支えられています。また顎の骨は、左右の関節で繋がっており、頭部のバランスを取っています。

前述した、体が前に傾き、お口がぽかんと開いたゲーム中の姿勢では舌が正常な位置にありません。舌は本来、上顎の「舌スポット」と呼ばれる、少しくぼんだ位置に収まっています。しかしお口が開いていると舌は無意識のうちに下方に位置します。これでは上顎の成長が妨げられ、がたがたになってしまう可能性があります。

またゲーム中に足をぶらぶらしていると、恐らく食事中も同じような状態でしょう。足をぶらぶらした状態で食事をすると、奥歯ばかりで噛むようになり、前歯でしっかり噛むことができません。前歯で食べ物が噛めないと、この周囲の筋肉が発達せず、出っ歯になったり歯並びのゆがみに繋がってしまいます。つまり「悪い姿勢」が、歯並びや噛み合わせに大きく関わるのです。逆に歯並びが悪いと姿勢が悪くなるということもあります。

長時間そして長期間、悪い姿勢が、大切なお子さんの顔貌を変えてしまう可能性が出てしまうのです。

 

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矯正治療後も、正しい姿勢を保つことが大切

お子さんの歯並びや噛み合わせの乱れは、歯列矯正で改善することが可能です。ここで大切なことは、矯正器具にばかり頼らないということです。どれだけ矯正装置をつけて頑張っても、矯正中や矯正終了後の生活習慣に改善がなければ、結果的に後戻りを起こしてしまうからです。

 

ゲームは時間を決めて正しい姿勢で行うよう、保護者が声をかけ、きちんと管理してあげることが大切です。