乳歯は永久歯が生えることで、役目を終えます。乳歯は永久歯が押し上げることでグラグラし、自然と抜け落ちますが、永久歯が生えてきているにも関わらず、なかなか抜けないことがあります。乳歯が抜け落ちないことで歯並びに影響はあるのでしょうか。

 

永久歯が生えてきても乳歯が抜けない

乳歯は上下20本生えており、歯ぐきの中では生え変わりのための永久歯が成長しています。6歳臼歯(第一大臼歯)と13歳臼歯(第二大臼歯)は乳歯はなく、そのまま永久歯が生えてきます。

個人差はありますが、6歳ごろから生え代わりが始まります。お口の中が成長し、時期が来ると永久歯が顔を出しはじめ、乳歯を押し上げます。乳歯は永久歯と比べて根が短く、永久歯が生えてくることでグラグラし、自然に抜け落ちます。

しかし、永久歯が顔を出し始めたにもかかわらず、乳歯が抜けないことがあります。またほとんど抜けかかっているのに、薄い皮一枚で繋がっており、いつまでも抜けないケースもあります。

いつまでも乳歯が抜けないと、永久歯が正しい位置に定まりません。そのため、歯列が乱れる可能性があります。永久歯が生えてきているのにいつまでも乳歯が抜けない場合は、早めの抜歯が必要です。

 

乳歯が抜けたあとの歯並びが悪くなったら

乳歯の歯列が良いからといって、必ずしも永久歯の歯列も整うとは限りません。固いものをよく噛む、口呼吸をしないようにするなど、ご家庭でできることを行いましょう。

それでも歯並びや噛み合わせに問題があると考えられる場合は、早めに歯列矯正を考えたほうが良いでしょう。この時期なら、顎の骨の成長を促す「床矯正」で対応が可能です。床矯正は抜歯をせずに歯列を整えることができるため、お子さんの負担が少なくて済みます。

また取り外し式装置のため、食事や歯磨きを行いやすく、日常生活にそれほど不便は感じません。子どもの顎の骨は成人と比べて柔らかく、成長途中のこの時期のほうが成果が見られやすいのです。永久歯が生え揃ってからでももちろん矯正治療はできますが、小臼歯を抜かなければならないなど、負担がかかってしまいます。

床矯正は、いわば土台を整えるための治療法です。永久歯を正しいスペースに並べるためのスペースを作る土台工事です。もしお子さんの乳歯がなかなか抜けず、永久歯がおかしなところに生えてきた、永久歯がなかなか抜けないなど、乳歯があるためのトラブルがある場合は、できるだけ早めにかかりつけの歯科医院へ相談してください。

 

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