お子さんの歯並びがガタガタで気にはなるけど、矯正治療は高くて面倒くさいからそのまま様子を見ている、ということはそれほど珍しいことではありません。確かに矯正治療は費用も時間もかかります。しかしそのまま過ごしてしまうことによって、お子さんの将来のお口の健康に対し大きなリスクを抱えてしまうことになります。

歯並びが悪いことで受ける影響とは

乳歯の間はそれほど問題がないように思っていても、いざ永久歯が生え揃ったらガタガタで噛み合わせも何となくおかしい・・・そんな歯並びや噛み合わせを放置しておくと、見た目の問題だけでなく将来次のような影響が出ることが考えられます。

・むし歯

・歯周病

・口臭

・胃腸への負担が大きくなる

・見た目のコンプレックスにより性格がネガティブになる

・しっかり噛めないため脳の活性化に影響が出る

・発音が不明瞭

 

まず最も心配されることは、むし歯や歯周病です。歯並びが悪いと歯磨きがし辛いため汚れが残り、プラークが作られます。そこへ虫歯菌や歯周病菌が寄り付き、酸や毒素を放出してむし歯や歯周病を引き起こしてしまいます。この二つは歯を失う二大原因と言われていますが、歯並びが悪いことでそのリスクが高まってしまいます。

また口臭の原因にもなります。口臭のエチケット対策として色々なサプリメントやグッズが販売されていますが、その前に根本的な原因として、歯磨きができていないことが挙げられます。歯と歯が重なっている部分の汚れが落とせていないと臭いの元となります。このように口臭は最も身近な原因である歯並びの悪さであることが見落とされてしまいがちです。

歯並びの悪さは同時に不正咬合でもあります。噛み合わせが悪いと様々な影響が起こりますが、噛み合わせがズレているとしっかり噛めず、消化不良を引き起こしてしまいます。また噛むことで脳は活性化されますが、よく噛めないと脳への刺激が少なくなり、将来的に物忘れや認知症を引き起こしてしまう恐れがあります。発音も不明瞭になりがちで、人前で話すことが苦手になるなど、ネガティブな思考に陥ってしまうことも考えられます。

お子さんの将来のお口の健康のことをいちばんに考えてあげませんか?

歯並びが悪く、噛み合わせにも異常があることで起こる将来の問題点についてお話をいたしました。歯列矯正は確かに時間もお金もかかります。しかし、歯並びの悪さをわかっていながらそのままにしておくことで、お子さんのお口の健康に問題を抱えてしまうことになり、将来のお口の健康維持にも悪影響が出てしまうかもしれません。

お子さんがいつまでも健康で過ごすためにも、お子さんの歯並びが気になったらまずは歯科医師に相談し、できるだけ早く治療に取り掛かることをお勧めします。

 

治療が必要な歯並びについてはこちら