毎日お子さんの歯を磨いていると、「この子、将来の歯並びは大丈夫だろうか・・・」と心配になることが多いと思います。また幼稚園や学校から、歯並びに関する用紙をもらってきたお子さんもたくさんいらっしゃるでしょう。

 

子どもの歯並びは早めに治してあげるのがベストです。しかし矯正治療を行う前に、ご家庭でも歯並びをこれ以上悪くさせないよう気を付けてあげなければいけません。

 

では矯正治療を始める前に、ご家庭でどんなことに気を付けてあげるべきなのでしょうか。

 

前歯を使ってよく噛むこと

お子さんの矯正の場合、できるだけ歯を抜かずに顎の骨を広げて歯を並べるためのスペースを確保する治療が中心となります。

 

その際、ご家庭でできることとしてまず大切なことは「前歯を使ってしっかり噛み切ること」です。

 

上顎の歯並びがガタガタ、出っ歯気味という症状は、顎の骨の大きさに対して永久歯がきちんと並ぶスペースが不足しているために起こります。

 

小児矯正の場合、顎の骨を成長させて広げることを目的としています。そのためには、ご家庭でもできるだけ前歯を使って食べる食材を選び、前歯を使って食べるように言ってあげましょう。

 

口呼吸を止めさせること

次に大切なことは「呼吸」です。あなたのお子さんは、お口を閉じて鼻で呼吸をしていますか?お子さんの多くは口で呼吸をする「口呼吸」を行っています。成長するにつれだんだん鼻で呼吸をするようになりますが、中には高学年になってもお口がポカンと開いたままのお子さんも見受けられます。

 

口で呼吸をすると舌の位置が下方へ下がります。舌の本来の位置は、上の前歯の裏側当たりに収まっています。この位置に収まることで舌からの圧力と唇の力、頬の粘膜からの力のバランスが取れ、良い歯並びへと導きます。

 

ところが舌が下方へ下がったままの場合、これらのバランスが崩れて頬からの圧力が強くなり歯列が内側へ押されて歯並びが乱れてしまいます。

 

長く口呼吸を行っているのには何かしら原因があると思います。まずは口呼吸の原因は何かを解明し、必要ならば内科医と連携を取りながら正しい呼吸へと改善させてあげましょう。

 

虫歯を作らない環境を整えてあげること

矯正治療中に虫歯になることもなくはありません。しかし矯正治療中に虫歯になると、当然虫歯治療が必要になります。特に取り外し式の拡大床に比べ、固定式のワイヤーは虫歯になった場合、治療が行いにくくなります。

 

そのためには、矯正治療を始める前から虫歯になりにくい環境を作ることが大切です。甘いお菓子をダラダラと食べさせない、食後の歯磨きはしっかりとしてあげるなど、矯正治療に向けて、虫歯菌が活動しにくい環境を整えてあげましょう。

 

ご家庭でもできることをしてあげましょう

 

お子さんの歯並びを改善するには、矯正装置を使った矯正治療が必要になります。

 

しかし矯正治療だけに頼らず、ご紹介したポイントを参考に、ご家庭でもできることをしてあげてみて下さい。そうすることで矯正治療がスムーズに行えるだけでなく、矯正治療中あるいは治療後に対し、心構えができるのではないかと思います。

 

お子さんの歯並びの改善のためにも、ご家庭でも色々とサポートしてあげましょう。

 

 

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