可愛い乳歯が役目を終えて抜けると、次は大人の歯が生えてきます。大人の歯、つまり永久歯は順番に生えて大人の歯列を形成します。

 

しかし永久歯が抜けたままいつまで経っても永久歯が生えてこなければご両親はさぞ心配されることでしょう。永久歯が生えてくるのには個人差がありますが、永久歯がなかなか生えてこない場合、もう少し様子を見たほうがよいのでしょうか。

 

永久歯がきちんと存在しているかどうか

乳歯と永久歯では数が異なります。乳歯は上下合わせて20本、永久歯は親知らずを除くと上下合わせて28本あり、それぞれきちんと生えることで正しく機能します。

 

乳歯は生後6カ月くらいから生え始め、だいたい3歳くらいで乳歯列が完成します。乳歯は永久歯が生えるまでの短い期間しか使用しません。

 

個人差はありますが、永久歯は6歳くらいから生え始め、13,4歳くらいで全て永久歯へと生え変わります。乳歯が生えている部分は永久歯が押し上げることで自然と脱落し、乳歯がない奥歯、つまり第一大臼歯と第二大臼歯はそのまま生えてきます。

 

永久歯がきちんとあるかどうかは、歯ぐきの中に歯胚と呼ばれる歯の元となる卵のようなものが存在していることで確認できます。歯胚が確認できると永久歯が存在し、少しずつ成長してやがて永久歯となります。

 

 

永久歯がなかなか生えてこない場合に考えられる2つの理由

乳歯が抜けたのになかなか永久歯が生えてこないと、親御さんはとても気になりますよね。永久歯が生えてくるスピードは個人差があり、乳歯が抜けてわりとすぐに生えてくるお子さんもいれば、なかなか生えてこないお子さんもいます。基本的には様子を見ますが、可愛いお子さんが歯抜け状態のまま長い期間過ごすことで、親御さんは「いったいいつになったら生えてくるの?}と心配になり、ヤキモキしながら過ごされることと思います。

 

乳歯が抜けてずいぶん経つのに永久歯がなかなか生えてこない場合、主に2つの原因が考えられます。

 

一つ目は、永久歯が埋まってしまっていることが挙げられます。これを「埋伏歯」と呼び、永久歯の存在は認められるものの、歯ぐきの中で埋まってしまっているので生えてくることができない状態を言います。

 

一般的な処置として、「開窓」および「牽引」という処置を行って埋まっている永久歯を引っ張り出し、歯列矯正で正しい歯並びに整えます。

 

もうひとつは、もともと永久歯が存在しない「先天性欠如」です。永久歯のもととなる歯胚そのものが存在しないため、永久歯が生えてこないのです。先天性欠損のままでは歯並びはもちろん、噛み合わせに不具合が出てくる可能性が高まります。

 

お子さんの歯並びのために、定期的に検診を受けましょう

 

乳歯が抜けたあとになかなか永久歯が生えてこないと心配になることと思いますが、大切なことは、お子さんのお口の中の状態をまず把握しておくことです。

 

もし早期に埋伏歯や先天性欠損が認められた場合、お子さんの歯並びに確実に影響します。早い段階で状態を把握しておくことで、どのように対処すればよいのか考える時間を持つことができます。

 

そういった意味でもお子さんの定期検診は非常に大切です。お子さんの定期検診はきちんと受け、永久歯がなかなか生えてこない場合は早めに医師に相談してみましょう。

 

 

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