お子さんの歯並びや噛み合わせの乱れは、なるべく早く矯正治療を開始することが望ましいと言われていおり、お子さんの矯正治療を考える親御さんとしては、お子さんの矯正の期間について気になるのではないかと思います。ではお子さんの矯正治療である小児矯正は、何歳までのことを言うのでしょうか。

小児矯正、何歳まで対象なの?

お子さんの歯並びや噛み合わせを改善する、小児矯正には第一期治療と第二期治療があります。それぞれの年齢や乳歯、永久歯の有無により、治療内容が異なります。それぞれの特徴を見てみましょう。

第一期治療

第一期治療とは、乳歯と永久歯が生え変わるころから行う治療です。第一期治療開始の年齢の目安は、個人差がありますが永久歯が生え始める5,6歳くらいです。この治療の目的は「顎の骨を広げ、永久歯を正しい位置に並べること」です。子どもの顎の骨はまだ柔らかいため、拡大装置などを使って顎の骨を広げて歯列を誘導します。

第一期治療でよく使われる装置として、床矯正、拡大装置などが挙げられます。またムーシールドなど、低年齢で乳歯の時期から使うマウスピースのような装置も使うこともあります。

第一期治療は基本的に抜歯をしないため、お子さんの負担も軽減されます。また治療結果によっては、第一期治療で治療を終え、第二期治療が不要になるお子さんもいらっしゃいます。早い時期から矯正治療を考えるお子さんにとって、スタンダードな治療法と言えるでしょう。

第二期治療

第二期治療とは、第一期治療を終えたあと、引き続き行われる治療です。永久歯が生え揃い、大人と同じような矯正治療を行い、よりきれいな歯並び、噛み合わせへと改善することを目的としています。

個人差はありますが、永久歯が生え揃うのはだいたい12歳~13歳くらいで、第一期治療を行わずに第二期治療から小児矯正をスタートするお子さんもいらっしゃいます。第二期治療には年齢制限がありません。ただ第二期治療から小児矯正をスタートした場合、歯の生え方によっては抜歯を必要とすることもあります。

使用する装置は、ワイヤー矯正およびマウスピース矯正になります。

早期に小児矯正を開始することで多くのメリットを得ることができます

小児矯正には第一期治療と第二期治療があり、それぞれ開始する年齢によって使用する装置も違いがあることをお話いたしました。

早期に小児矯正を開始することで、抜歯の必要がない、お子さんにとって負担が少ない、早期に正しい咬合へと導くことで、舌癖や口呼吸などを改善できるなど、多くのメリットがあります。早い段階で綺麗な口元にしておくことで、見た目が気になり始める思春期や成人になってからの口元にも自信がつくことでしょう。

お子さんの歯並びが気になったら、まずは専門医に早めに相談し、お子さんに合った治療法や開始時期などについてアドバイスをもらうと良いでしょう。

 

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