乳歯が抜けるのは、永久歯が生えてくるサインです。グラグラしている歯が抜けると、乳歯の役目は終えて永久歯へとバトンタッチします。しかし、グラグラしているのになかなか乳歯が抜けない場合、そのままにしておいても大丈夫なのでしょうか。
永久歯が抜ける時期は個人差がある
乳歯は上下合わせて20本あり、いずれも永久歯が生えてくることで押し上げられ、自然に抜け落ちることがほとんどです。乳歯は根っこが短く、グラグラし始めると気になるお子さんも多いと思います。
乳歯が抜ける時期は、生え変わりの時期でもあります。その時期は5~6歳頃からと言われており、全ての歯が生え変わるのはだいたい14歳くらいです。ただ乳歯が抜ける時期や生え変わりの時期には個人差があります。「お友達はいっぱい抜けて大人の歯が生えているのに、うちの子はまだ抜けていないけど大丈夫かな」など、他のお子さんの生え変わりが気になることもあるかもしれませんが、あまり比較しないほうが良いでしょう。
グラグラだけどなかなか抜けない乳歯、どうすればいい?
乳歯がグラグラし始めたら、永久歯が顔を出してきているサインでもあります。そのままポロっと抜け落ちることもあれば、グラグラし始めてからなかなか抜けない、ということもあるでしょう。
なかなか抜けない乳歯は、まずかかりつけの先生に相談しましょう。歯並びに影響が出るようであれば、抜歯することもあります。永久歯が生えてきているのに乳歯が抜けない場合、歯磨きにも影響が出てしまい、永久歯がむし歯になってしまうこともあります。
また乳歯が抜けないことで永久歯の歯並びに影響が出ることもありますので、乳歯がなかなか抜けなければ速やかに歯科医院を受診することをお勧めします。
なお、気になるからといってご家庭で無理に乳歯を抜くことはお勧めできません。根っこが残ったり、歯ぐきが傷つく原因にもなりますので、必ず歯科医院で診てもらうようにしてください。
いつまでたっても抜ける気配のない乳歯は要注意
グラグラの乳歯と反対に、なかなか抜けない乳歯、いつまでたってもグラグラしない乳歯は要注意です。というのも、先天的に永久歯がない「先天性欠損歯」の可能性があるからです。永久歯がないことから、抜けない乳歯をずっと使っていくことになります。これは珍しいことではありませんが、本来なら永久歯が生えることで抜けるはずの乳歯が永久歯の代わりになるため、大事にしなければいけません。特に乳歯はむし歯になりやすいため、要注意です。
親御さんとしては、永久歯がちゃんと存在するか、乳歯が抜けないことで後の歯並びに影響しないかなどを踏まえ、早めに歯科医院で診察を受けておくと安心です。のちの歯並びのことも考え、お子さんのグラグラの乳歯がなかなか抜けない、乳歯が全然抜けないといったことがあれば、速やかに歯科医院で相談しましょう。