「子どもの歯並びが悪いから、矯正治療をしなくちゃ!」と思う前に、まずはお子さんの食事の最中に注目してみて下さい。正しい姿勢で食べていますか? 足はブラブラしていませんか? 良い歯並びにするためには、矯正治療だけでなく、食事中の姿勢などがとても大切になるのです。

正しい姿勢は、良い歯並びのもと

最近はゲームやスマホなどを見る時間が多いお子さんが増えていると思います。ゲームやスマホに夢中になると、どうしても姿勢が崩れてきます。寝転がって画面操作をする、夢中になり過ぎて、気が付けば口がポカンと開いている、食事中にテレビに夢中になっている・・・など、普段の何気なく過ごす時間は、実は歯並びにも大きく関わっているのです。特に食事は、歯並びや顎の発達に深い関わりがあります。あなたのお子さんは食事中、次のような状態になっていませんか?

・背筋が丸くなっている・・・食事中に猫背になっていると、しっかり噛むことができません。しっかり噛めないことは、顎の骨の成長にとって悪影響となり、歯並びが悪くなります

・イスに座った時、足がブラブラしている・・・小さなお子さんの場合、イスに座ってもまだ足が床に付かないこともあると思います。床に足をつけると噛む力がアップすると言われています。しかし足がブラブラしていると姿勢が安定せず、顎の成長にも影響し、歯並びが悪くなる恐れがあります

・よく噛まない・・・固いもの、噛み応えのあるものをよく噛むことで、顎の成長を促します。しかし最近ではファストフードに代表されるような、柔らかくてよく噛まなくても飲み込める食事が中心になりつつあります。よく噛まないことで顎の骨が広がらず、永久歯の並ぶスペースが狭くなってしまいます

・テレビを見ながら食べる・・・食事中にテレビがついていると、つい画面に夢中になり食事がストップしてしまいます。また姿勢も悪くなってしまいます。食事中はテレビを消し、よく噛んで食事を楽しむ環境にしてあげることが大切です

このように、お子さんの歯列や口腔機能を育てるには、姿勢がとても大切です。特に食事中の姿勢は、噛むことに直結します。よい歯並びを作るためには、まず日常の環境をきちんと整えてあげることが最初の一歩なのです。

歯列を整える治療とともに、家庭での過ごし方も大切

歯並びの乱れや不正咬合は、確かに遺伝要素などが深く関わります。歯並びをきちんと整えるためには、歯列矯正という物理的な要素が改善への選択肢となります。しかしながら、良い歯並びを作るための土台作りは、まず食事です。しっかりと噛んで食事を行えるよう、また食事に集中できる環境を整えてあげることが、よい歯並びへの第一歩となるのです。

いま一度、お子さんの食事環境を見直してみませんか?

 

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