お子さんの歯並びの乱れの原因は様々です。その原因のひとつに「口呼吸」が挙げられます。口呼吸は様々なデメリットがありますが、歯並びにとっても悪影響を与えてしまいます。ではお子さんの口呼吸を止めさせると、歯並びの乱れも治るのでしょうか。

特に小さなお子さんによく見られる「口呼吸」

お子さんによく見られがちな癖として、常にお口が開いている「ポカン口」が挙げられます。呼吸は本来鼻から行いますが、お口がポカンと開いていると、必然的に口で呼吸をする「口呼吸」になってしまいます。

口で呼吸すると、ホコリや細菌などが直接体内に取り込まれ、風邪やインフルエンザなどの細菌性疾患、またアレルギー疾患などを引き起こしやすくなります。

また口呼吸を行うことで歯並びの悪さを引き起こすと言われています。では口呼吸はなぜ歯並びの乱れを引き起こしてしまうのでしょうか。

口呼吸が引き起こす歯並びの乱れとは?

お子さんの歯並びは、遺伝による骨格性のものが最も大きく影響しますが、日常生活における「癖」が歯並びの乱れを引き起こすことがあります。では口呼吸はどのような歯並びの乱れの原因になるのでしょうか。

1.出っ歯

口呼吸が引き起こす最も大きな影響が、出っ歯です。出っ歯になるのは長期にわたる指しゃぶりが大きな原因と言われていますが、口呼吸も出っ歯を引き起こす悪癖のひとつです。口呼吸を行うと、舌の位置が下方へ下がったままになり、上顎の成長を促すことが困難になります。その結果上顎が狭くなり、前歯が押し出されて出っ歯となってしまいます。

2.叢生

叢生とは、永久歯が並ぶスペースが狭く、歯並びが本来の歯列からはみ出してしまう状態を言います。いわゆるガタガタ、デコボコの歯並びと呼ばれるものです。子どもの叢生のほとんどは遺伝による顎の狭さが原因ですが、出っ歯同様、口呼吸によって歯列が乱れてしまうことがあります。

口呼吸を止めると歯並びも治るの?

口呼吸はお子さんによく見られる現象ですが、体の健康だけでなく歯並びにも悪影響を与えてしまうとお話しました。では口呼吸を止めさせると、お子さんの歯並びの乱れは治るのでしょうか。

残念ながら、既に出っ歯や叢生になってしまった歯並びは口呼吸を止めさせても改善は見込めません。乱れてしまった歯列は歯列矯正による矯正治療が必要になります。

ただ、これ以上症状を悪化させないようにすることは可能です。口呼吸をそのまま続けて大きくなるのと、早い段階で改善をすることで、将来的な顔つきが全く変わってきます。口呼吸を放置すると出っ歯はますますひどくなり、口が閉じ辛くなってしまいます。その結果、虫歯や歯肉炎、口臭といったトラブルを引き起こしやすくなるので早期に口呼吸を改善することは大変重要です。

親御さんが常にお子さんの口が開いていないかどうかをチェックし、口を閉じて鼻で呼吸するよう声掛けをしてあげましょう。

お子さんの歯並びが気になったら専門家に相談を

可愛いお子さんの歯並びはとても気になりますよね。歯並びが乱れる原因はいくつかありますが、口呼吸が原因の場合は生活習慣から改善させてあげなければいけません。

お子さんの歯並びの悪さの原因が口呼吸も関係している場合、歯列矯正だけでなくお口周辺の筋肉や舌のトレーニングも必要になります。お子さんの歯並びが気になったら、小児矯正や小児歯科に力を入れている専門家に相談してみましょう。

 

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